2026年9月17日、JPRはザンビア共和国の道路交通安全庁(Road Transport and Safety Agency:RTSA)を訪問し、交通事故対応、病院前救護、人材育成などに関する今後の協力について意見交換を行いました。
MoU締結を報告
前日の9月16日には、ザンビア共和国地方自治・農村開発省(Ministry of Local Government and Rural Development)、JPR、Community Emergency Rescue Services(CERS)の三者によるMoUが締結されました。
今回の訪問では、このMoU締結についてRTSAに報告するとともに、JPRとCERSが今後進めていく外傷初期対応、交通事故対応、病院前救護、人材育成などの活動について説明しました。
交通事故データや情報共有について意見交換
今後の教育・研修活動を検討するうえでは、ザンビアで実際にどのような交通事故が発生し、どのような課題が生じているのかを把握することが重要です。
今回の協議では、RTSAが保有する交通事故の発生状況や道路交通安全に関するデータ、関連情報についても意見交換を行いました。
RTSAからは、今後の活動に活用できるデータや関連情報の共有について前向きな意見をいただきました。これにより、今後はザンビアの交通事故の実情を踏まえた、より現地のニーズに即した教育・研修内容を検討していくことが期待されます。
RTSAからファーストレスポンダー教育の提案
今回の意見交換では、RTSA側から新たな教育ニーズについても提案がありました。
ザンビアでは、路線バスや大型車両の運転手が交通事故現場に遭遇する可能性が高いことから、こうした運転手に対しても、事故発生直後に適切な初期対応ができるよう、ファーストレスポンダーとしての基礎的な教育が必要ではないかとの意見が示されました。
事故発生から救急隊などの専門機関が到着するまでの間に、その場に居合わせた人が安全を確保し、通報や基本的な応急対応を行うことは、傷病者の救命や重症化防止の観点からも重要です。
JPRとしても、こうした現地側からの具体的な提案を重要なニーズの一つとして受け止め、CERSやRTSAとともに、どのような教育内容や実施方法が適切か、今後検討していきたいと考えています。
今回の訪問で得られた成果
今回の訪問では、JPR・CERSが目指す今後の活動の方向性についてRTSAに直接説明し、その趣旨について理解を得ることができました。
また、交通事故関連データや情報共有について今後協力を検討していただける可能性が示されるとともに、将来的に関係機関が参加するセミナーや技術的な意見交換の場を設ける構想についても高い関心を示していただきました。
さらに、RTSA側からは、路線バスや大型車両の運転手を対象としたファーストレスポンダー教育の必要性について具体的な提案があり、今後の教育・研修活動を検討するうえで新たな課題と方向性を共有することができました。
今回の訪問を通じて、RTSA、JPR、CERSの間で今後も意見交換を継続し、具体的な協力の可能性を検討していくための関係づくりを進めることができました。
関係機関との連携を次のステップへ
交通事故への対応は、一つの組織だけで完結するものではありません。
事故の予防、現場での救助・救急活動、病院前救護、医療機関への搬送に加え、事故発生直後にその場に居合わせる市民や職業運転手による初期対応も重要な要素となります。
JPRでは、今回のMoU締結をゴールではなく、ザンビアにおける外傷初期対応、交通事故対応、病院前救護の能力向上に向けた一つの出発点と考えています。
今後はCERSをはじめ、RTSA、警察、保健関係機関、災害管理関係機関などとも意見交換を重ね、現地の実情やデータ、ニーズを踏まえた教育・研修活動について検討していきます。
また、将来的には関係機関が参加するセミナー等を通じて、交通事故対応や病院前救護に関する情報共有と意見交換の場を設けることも検討しています。
今回RTSAとの間で得られた理解と協力の可能性、そして現地側から示された新たな教育ニーズを、今後の具体的な活動につなげ、ザンビアにおける病院前救護体制の発展を支援してまいります。
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